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小中一貫校(施設一体型)は検討中。山田東小の統合は「早期」でなく「児童数の推移をみて」

学校規模等適正化答申に関する説明会ー子ども、地域の大切な学校の未来を 勝手に決めないでと切実な声、次々とー
 学校規模等適正化に関する説明会が6月26日の中宮北小学校から始まり、30日に西牧野小、7月2日は高陵小、5日が明倫小、8日に招提北中学校、11日には山田小、14日に東香里小、17日には樟葉北小学校でと開催されてきました。
 議員団からのぐち議員が中宮北、高陵、明倫、山田小学校に、松岡議員が西牧野小学校、招提北中学校、楠葉北小学校に、つつみ議員が東香里小学校の説明会に出席し、保護者、地域のみなさんの意見を聞いてきました。
 今回の説明会は、学校規模等適正化審議会が3月に発表した「枚方市立小・中学校の配置等の適正化について」の答申を説明する目的で開催されています。

参加者から答申撤回の声も
 そもそも、議員団は答申を出す前に各学校・地域の意見を聞くべきだと求めてきました。しかしインターネットアンケートを実施しただけでした。その結果、保護者や子ども、地域のみなさんの生の声、各学校の歴史や条件、学校の実態がまったく反映されていないため、説明会では当事者である保護者や地域の方から、「答申」に納得できない、理解できないという声が多く出されています。
 特に、中宮北、明倫、山田小学校では、参加者から答申の撤回や反対する意見が集中しました。
 地域の避難所はどうなるのか、校区コミュニティーがどうなるのか、見守りや地域での子育てはどうなるのかという事も質問しても答えがないので、市民はますます不安になる一方です。
 説明会では、教育委員会職員が、「新しい学校を建てるためにお金がいる。統合後の跡地を民間に売却してあてることも考えられるとか、小規模の学校では、先生の当たりはずれがあっても、クラス替えがないと、そのままになる。教師としても、小さな学校に来てしまったと言う思いもある。統合でクラス数が増えれば、劇的に教育条件が変わる。」など市民が誤解するような発言も相次いでいます。

小中一貫校(施設一体型)は検証中
 山田小学校での説明会で「小中一貫校になれば大規模校になる、どのようになるのかわからない」という質問がありました。
 教育委員会は、実施時期について「早期」とあるが、実は小中一貫校(施設一体型)については、先進事例を視察に行っている。ただ枚方市の教育委員会として小中一貫教育は今年度から始めている。いろんな課題を整理している状況であり、施設一体型についてはもっと我々も勉強しながらメリット・デメリットについてさらに検証する必要があると、答弁しました。
 このような状況の中で、なぜ、施設一体型の答申が出たのか、疑問です。
 この説明会は審議会の答申を説明する場ですが、参加者から様々な質問が出されます。
 多く出されたのは通学路の問題です。通学距離が2.2kmになり、大人の足で40分、1年生では1時間かかる、全国一暑い枚方で子どもに1時間も歩かせるのか、これまでは地域の見守りがあったが、どうなるのか、安全対策は大丈夫か、子どもを心配する声が多く出されました。通学区域の変更で小規模校の解消ができるという意見も多く出されました。(以上は7月23日号の枚方民報記事、20日の午前中執筆です)

山田東小学校説明会で新たな展開(ここからは20日夜執筆です)
第1の新たな展開
参加者からの「いきなり一貫校になるのではなく、いったん交北小学校に統合してからという方法もあるのではないか」という質問に対し、課長は「交北小学校に統合してから検討するという方法もあると考えている」と答弁がありました。

第2の新たな展開 小中一貫校(施設一体型)・山田小の統合は児童数の推移をみて
 小中一貫校(施設一体型)については教育委員会としてメリット・デメリットをまとめ切れていない状況であり、検討していきたい。
 山田東小の統合については、答申では「早期」とあるが、教育委員会としてはもうちょっと時間をかけて検討していく今後の児童数の推移を見ていく、児童数が増えれば統合はなくなるという説明をしていました。これは初めて聞きました。

第3の新たな展開 通学路は2キロ以内に
 通学路についても、山田東小の場合、交北小学校までは最長で須山町81番付近の方が1.8kmになります。参加者からは学校が遠くなる、歩道が整備されていない、危険になるなどの意見が多く出されました。小学校1年生など小さい子は身長が小さく地面に近い、枚方は全国でも有数の猛暑地で朝はお茶があるけど、熱い盛の時間に帰ってくる子どもが熱中症になるなど心配の声も出されました。
いつも文科省が通学距離4キロ以内だという基準を出して説明していることに対して、参加者から「文科省が4キロ以内で子どもがストレスがないとしているのは小学校5年生と中学2年生を基準にしている。小さい学年の場合はこれに当てはまらない。小さい子も4キロ以内でよいとする説明はすべきではない」と指摘がありました。これに対して教育委員会は、認めるとともに「今後は4キロ以内という説明はしない」と回答するとともに「枚方市の場合は通学距離は2キロ以内としている」と説明がありました。これもびっくりです。こんな説明はこれまでの説明会で一言もしていません。隣に座っていた山田小学校区から参加していた方が「そうすると山田小学校の場合は交北小学校までの最大距離が都丘町38番付近から2.2キロあり、200メートルも文科省の基準を超えている」と驚くと共に怒りの声をあげていました。